2008下期未踏IT事業に採択されました。

僕が提案した『「創造性」を共有するソーシャルウェブデザインツール』が08年の下期未踏IT事業で採択されました。それに伴い、昨年12月から本腰を入れてデザインツールの開発を再開しました。


実は、一月中旬に未踏のキックオフミーティング参加のために二泊三日の強行日程で日本に帰国したのですが、その短期間にインフルエンザに感染してしまいました。東京は人が多くて怖い・・・。。それで、こっちに戻ってから、熱やら頭痛やらで大変でした。


キックオフミーティングの様子は、勝屋さんのブログで紹介されています。
http://v.japan.cnet.com/blog/katsuya/2009/01/17/entry_27019522/


下期採択プロジェクトのプレスリリースも出ました。
http://www.ipa.go.jp/about/press/20090130.html
http://www.ipa.go.jp/jinzai/mitou/2008/2008_2/hontai/k_koubokekka.html


Python温泉やはてなインターンなどで、機会があるごとにデモを見せながらもなかなか本開発に着手できなかった本ツールの開発ですが、やっとまとまった時間を確保できる環境ができました。


これから、本格的に開発を進め、夏頃までにベータ版の公開を行いたいと思います。はてなダイアリーにも対応できたら面白いかなと考えていますが、その辺りはまだ流動的です。


開発環境は、メインのMVCフレームワークDjango(Python)を用い、javascript ライブラリとしてExt.jsとjQueryを使用します。そんな感じのウェブアプリケーションです。


開発に関する情報は、このブログで随時アップデートしていきます。クローズドな時期にテスターを募集することもあるかもしれません。


ひとまず、日本だけでなく北米辺りのユーザーも獲得できるような、競争力を持ったサービスに仕上げたいと思います。

        • -

実は、08年上期の未踏に僕は落ちているのですが、結果的に落ちたおかげではてなインターンに参加することができたので、2008年は結果オーライな感じでいいこと尽くしの一年でした。いい感じですね。


墜落の危機を脱しやっと上昇した感のある僕の人生ですが、2009年もこのまま上昇し続けてうまく安定軌道に乗せたいところです。頑張ります。

7分30秒で理解した気になれる2008年恐慌問題

「100年に一度の大恐慌」なんて言葉が飛び交う今日この頃、皆さんいかがお過ごしですか。今日は今世界で起こりつつある政治的・経済的な動きについて雑談的な視点での解説を試みます。


大体の対象としては、経済または政治を専門としていない友達との世間話で、今世界で起こっていることについて一連の流れを知ったかぶれる程度を目指しています。


間違ってる所は誰かが訂正してくれると期待しつつ、では適当にいってみましょう。

歴史的位置づけ

そもそも「100年に一度の大恐慌」なんて言葉がどこから飛び出してきたのかと言うと、知ってのとおり1929年の世界恐慌ですね。それ以来の規模の金融危機だと言う認識がある程度共有されているということです。


この29年の恐慌は、株価の大暴落が直接的な原因でした。この恐慌から回復するために、ヨーロッパの主要国は所謂ブロック経済を敷いて何とか切り抜けるわけです。巨大な帝国だからできる植民地との連携ですね。


一方、FDR(フランクリン・ルーズベルト)率いるアメリカは、有名なニューディール政策やら何やらやるんですが、結局成果はあがりません。ただ、自国に一定の資源があったこともあり最悪の事態はまぬがれます。(結局アメリカはWWII特需で景気回復します。)


それでも、1930年代前半には失業率が20%を超えたんじゃなかったかな。


そして資源も植民地も持たない国は荒れ狂う世界で特に大打撃を受けるわけですが、その中でも日本、ドイツ、イタリアはひどかった。これが全体主義的なあれをあれすることになり、結局WWIIへと世界が向かうことになります。


上記のような感じで、1929年は20世紀の進む道を決定付ける分岐点となる年だったわけです。


そして、それほどのイベントと比較されるほどヤバイかもしれないよね。2008年も。実際のところ。


なんていうのが、今世界で騒がれている問題です。

概要

そもそも何でこんなことになったのか。ちょっと説明してみましょう。この辺は、人によって見方がわかれる所でもあります。


まあ、よく言われるのはサブプライムローン問題ですね。簡単に言うと、焦げ付くことがわかりきっている信用力の低い客に対し、住宅価格があがることを前提として高利率でローンを組んじゃった。しかも組みすぎちゃった。


何で組みすぎちゃったのかというと、そういったローンを売ってた銀行側が焦げ付いた時のリスクを一人で背負わなくても良い仕組みが開発されたから。


ほら株式会社とかだと、会社の所有権を株券という風に切り分けて多くの人で持ち合ってリスクを分散するじゃん。そんな感じでローンの担保もみんなで持ち合ってリスクを分散しちゃおうなんて感じで、乱発してたわけです。


もちろん、不動産価格が永遠に上がり続けるはずもなく、2007年に住宅バブルははじけちゃいます。


ここ30年くらいの世界経済は、「豊かさを求めた結果の借金」の歴史でした。住宅ローンの問題が表面化したことで、クレジット市場が混乱します。それによって、楽観主義に支えられたリスク分散も、一気に縮小します。


あとは真っ逆さまにナイアガラ。あっという間もありません。

楽観主義の裏にあるもの

なんで、そんなに世界はリスクを取りすぎちゃっていたのか?その話をの前置きとして、サッチャーさんやレーガンさんの頃から2007年くらいまで支配的だった、経済的にネオリベラルと呼ばれる人達の話を少ししてみましょう。


ネオリベラリズムとは簡単に言えば、規制なんてなくしちゃって自由にやろうぜと主張する人々で規制緩和や国際的には関税の撤廃などを主張します。


例えばNew York Timesのコラムニストで三度くらいピュリッツァー賞を受賞しているトーマス・フリードマンは、グローバリゼーション(≒アメリカニゼーション)を提唱してフリーマーケット(規制のない市場)を主張し、それに反する政策を採る国を時代遅れと批判しました。日本も批判されてました。


逆に市場にまかせて自由に取引させる国、つまりはアメリカは正しい道を歩んでいて、最も成長できる、だから他の国もアメリカの選択した道を歩まなければならなくなるなんて主張をしていました。多分、2000年くらいのことだったと思います。


確かに自由な経済は一時的に高い成長と好景気をもたらしました。しかしその裏にあるリスクは知ってか知らずか見過ごされました。つまりは、過度なリスクテイキングです。


豊かさと成長を求める気持ちを原動力にし突き進んだネオリベラル型の経済は、結局それらに破壊されそうになっているわけです。将来得られる見込みの利益を現在の価値に直して取引するというのは昔からある概念ですね。ただ、それに頼りすぎたのです。


すごく乱暴に説明すると、利益を最大化したいと願う人々は、それらの将来得られる利益を「今」利用して(さらにレバレッジをかけることで)、多くの利益を得ようとしていました。


日々の生活に例えるなら、月末に給料を貰えることを前提にして、ア○フルからお金を借りて生活するといった感じでしょうか。あなたは良い仕事に就いていたから、いくらでもお金をかりることができる。そのお金で、給料の水準以上の生活ができる。


でも、ある日突然会社が倒産して職を失ってしかも給料も何も貰えなくなったとしたら?


今の世界がそんな感じです。

日本との比較

ここまで読んで、日本人なら誰もがデジャブ感に駆られていると思います。そうですよね。日本が経験したバブル崩壊に似てますね。あの時、アメリカからされた批判をリスト化してみましょう。

あっ、さらにデジャブ感が増しましたね。ただ、アメリカ政府とFRBはその印象を打ち消すのに必死です。日本のあの10年は、先進国にあってはならない失態中の失態と認識されています。あれだけ手酷く批判した日本と同じ過ちを辿ってはいけない。必死です。


結局、景気後退を認めるのも、公的資金の投入も、ゼロ金利政策も、為替相場への介入も、全部やってしまってネオリベラルの大義はどこへやらという状況になってしまいました。しかもFRBのこれらの対応はすべて後手後手。客観的な状況の判断ができていないという批判はある程度的を射ているでしょう。


ただ、自分達の持つ思想に捉われず短期間で90度進行方向を変える舵を切ることができるのは流石としか言いようがありません。多様性を許容する懐の深さの賜物でしょうか。

これから

これからどうなるんだろうね。わかんないね。

まとめ

長くなったので、無理やりそれっぽい結論を言って終わりにしよう。


こんな時代だから、僕達はこの社会のダイナミズムの中で挫折を強いられることもこれから多くなると思う。


まあ、だから言いたいんだ。挫折したとしても、そこで劣等感を煮詰めて過度に自己批判するのは一端止めにしようよって。


まあ、だから思うんだ。君が辛い思いをしているのは、そして君の人生が思ったとおりに行かないのは、別に君のせいじゃないよって。


そういうこともあるよね。なんてね。


誰に向けて言ってるのか僕にも意味不明だけど。誰にも向けてないのかもしれないけど。


よし。いい感じにまとまったかな。

モッチーとのおしゃべり会に、みんなあつまれー

2009年03月21日(土)に開催されるJTPAシリコンバレーカンファレンスの前日に、梅田望夫さんが参加者とのミーティングのために丸一日時間を取ってくださるそうです。


JTPAシリコンバレー・カンファレンス3月開催 - My Life Between Silicon Valley and Japan

僕も3月21日(土)カンファレンス当日も話をしますが、その前日の3月20日(金)終日、カンファレンス参加者の皆さんのために、丸一日時間をあけるようにし、僕の事務所の会議室(最適人数は6-7名、最大定員12名)を開放します。

僕とのミーティングを希望する人は、参加者同士、グループを適当に構成して(一人一人では効率が悪いので)、何らかの形で僕にコンタクトして、3月20日(金)のミーティングを申し込んでください。

希望者の人数にもよりますが、1時間半くらいのセッションを、4回か5回できればいいかなと思っています。先着順で定員いっぱいになったところで締め切ります。


ということで、誰か一緒にグループを組みませんか。


ひとまず、それ用のグループを作成しました。
http://jtpa09.g.hatena.ne.jp/


せっかくだから梅田さんとお話したいけれども、グループを作れって言われてもさてどうしたものか、と頭を抱えてる皆さん。ぜひグループに参加してください。そして、適当に編集して希望を書き込んでください。僕が梅田さんとコンタクトを取ってみますので。


あっ、もうすでに定員いっぱいで空きスペースがなかったら、まあドンマイということでお願いします。;P


あと、もし知り合いでカンファレンスに参加する方がいらっしゃったり、ブログで紹介してやってもいいよ、なんて方がいらしたら適当に広めてくださると大変嬉しいです。


ついでに僕のメールは、aboutページにもありますが、keikubo(at)gmail.comです。カンファレンス系の話題等で何かありましたら、こちらにもお気軽にどうぞ。

追伸:"right time"にいる僕らへ

モッチーか誰かの本に書いてた"in the right time at the right place"という言葉。確かにチャンスを与えられるのは、そういう適切な時に適切な場所にいる人達だ。ただその条件だけでは、チャンスを掴むためには十分ではない。そう思わない?


だって目立った存在感を発揮する人が、その時その場所にいるのは往々にして偶然ではないじゃん。ビルゲイツはあのハーバードを退学したし、アル・ゴアが環境問題に取り組んでかれこれ40年になる。オバマ上院議員(次期アメリカ大統領)は貧困層出身の混血で、アメリカンドリームを体現してソーシャルクラスを駆け上ったあとに、社会派の弁護士としてそういった貧困に苦しむ人達の草の根支援を行うことをライフワークとしていた。そして、それが彼の政治への道を開いた。母から教えられた『常に勤勉に最善を尽くし続けること』の大切さを彼は(CMでだけど)語っている。そのバックグラウンドがあるからこそ、あの演説やらあの行動やらも説得力があるんだよね。


決断と習慣。自力本願。


でも、きっとそれだけでもない。チャンスを与えられた時にそれを掴めるだけの能力が自分にはあるのか。そのために自分はこれまでに、自分の人生のどれほどをコミットしてきたのか。そういうことも大切なんじゃないかな。そう。だから、もうちょっと必死に生きてもいいんじゃないかと思うんだ。こんな時代だからこそさ。


誰かが言ってたよ。『僕達は(少なくとも)チャンスを与えられたんだ』。そう。僕達は"right time"に生きているのは間違いない。百姓でも天下統一できるのが戦国時代。ソーシャルクラスを隔てる壁は限りなく薄い膜になっている。彼らは己の身体を鍛え武術を磨いたけれど、僕達は知恵と知識を身に付け脳を研ぎ澄ませる。


もう今からじゃ遅すぎて間に合わないんじゃないかって?それは違う。


一つ例を挙げよう。


1929年の世界恐慌。ここからFDRの一連のニューディールから第二次大戦までは大きく繋がっている。そして所謂ニューデーラーは、20世紀のアメリカに、つまりは世界に大きな存在感を示し続けた。世界が動いて『直接的な』影響が続いたのだけでも少なくとも20年。20年だよ。これから20年で僕に何ができる?君に何ができる?


僕はもともと、よくある現代の若者的な、欲が薄く無気力・無関心を内面に持つ典型的な受身的な性格だ。そんな僕でも思うんだ。そんな僕だからこそ思うんだ。


今がその時なんじゃないかってね。


もっと頑張ってみても悪くないんじゃないかってね。こんな時代だからこそ。

腕が筋肉痛になった時に思い返す、大切な価値観あれこれ。

頭の中で混沌としている情報群を書き出してみるテスト。


やっと今学期の期末テストウィークが(いろんな意味で)終了して、今日から冬休みに突入した。わーい。冬休みはお仕事のほうに集中する。わーい。


あとは最近、Political ScienceとComputer Scienceのマッシュアップみたいなものに興味があるので、その辺の資料集めでもやろうかな。関連の薄い分野を無理やりくっつけて、ごにょごにょすることが僕は好きだ。


そういえば、最近、夜中三時くらいまで夜更かししても、5時くらいに自然と起きてしまう習慣が定着しつつあって、もう今日は試験も終わってゆっくりできるはずなのに、自然と5時頃には起きてしまった。習慣万歳。


この1週間で、ボールペンを2本使い切った。右腕が筋肉痛になってて痛い。中指のたこも痛いので、最近は親指、人差し指、中指でつまむように持って書いてる。ほら、きつねの影を手で作ったりするじゃん。そんな感じの形。何か書く仕事をしてる人だと、きっと僕なんかよりもっとたくさんの文字や図や絵を普段から描いてるんだと思うと、純粋に尊敬できる。すごい。何か、負担をかけないペンの持ち方とかあるのかな。あるのかもね。


アメリカの大学、特に有名な私立大学や一部の公立大学などの大きな魅力の一つは、学生に対する要求が激しいところにあって、それはそれで急速に成長できるし、充実してる気がするしで心地良い。こういう環境が好きな人はこっちに来るといいよー。でも大変だよね。なんて切り返されるのはよくある話だけど。


でも僕は、こういった、みんながエネルギーに満ちたコミュニティってのは大好きで、はてなインターンに行った時にも感じたことだけど、『することがたくさんある』のは『何もする(できる)ことがない』という状況に比べるとはるかに幸せだ。自分のモチベーションも知らず知らずのうちに高くなるしね。僕なんかは、このコミュニティの中ではアクティブではないほうに位置づけられると思うし。


『あなたって、いつも楽そうでいいよね。』なんて、ちょっと追い込まれ気味の子に言われた。いや、それはない。断じてない。君は僕が今学期オーバーロードしてること知らないんだっけ?なんて思いながら、『うん、楽だよ。』なんて笑顔で言ってみたりする。まあ、楽だよね。基本的に。


おっ、これが噂のポーカーフェースか!?なんて思った。おー、クールだね。まっ、『クール』だなんて生まれてこの方一度も言われたことないけど。いつも這いつくばってるし、かっこ悪い生き方続けてると思う。でもやめられないのは、きっと心地よいから。環境と日常の心地よさは何にも勝る。


大学という一種の社会から隔離され守られた環境で、知的欲求を満たしたいだけ満たす。そんな機会を社会から与えられているということに対して、感謝せずにはいられないし、純粋に自分は幸せだと思う。なんて話をしたら、やっぱり何人かは深く頷いてた。だよね。人生紙一重だよね。ありがたいよね。


この世界には、分布図で表すと限りなく右端に位置するような優秀な人達っていうのがいる。例えば、99.7%レンジに収まらない可能性のある人達だ。しかもそういう人達の多くは、限りなくモチベーションも高い。自分でも能力があるってわかるからね。ノイマンとかそうじゃん。どう謙虚に見積もっても優秀すぎる人達ってのはいるもんだ。アメリカだと、そういう人達はある種の使命感を背負って生きている。


翻って僕自身を見る。そうすると、つくづく感じるんだ。凡人感ってやつを。ほとんどの人は経験するよね。この感覚。まあ、文字で与える印象ほど悲観的なものではないけど。よくある『普通』の定義の、真ん中68%みたいな。度数分布の偏差値で言えば、16-84みたいな。えっ、僕?当たり前にその範囲に入ってる。入らないわけないじゃん。てか、私が入ってあげてる、みたいな。


『与えられたカードで勝負するしかないだろ。』って言葉をどっかで見た。雰囲気かっこいいけど、時間軸のことを忘れちゃってるよね。与えられたカードはロイヤルストレートフラッシュじゃないかもしれない。ワンペアさえもないかもしれない。でも、そんなのこれからどうにでもなるじゃん。それに僕らがポーカーだと思い込んでるだけで、本当はポーカーじゃないのかもしれない。僕達がやってるゲームはね。そうなると、カードの価値もずいぶんと変わるよね。


時間軸を含めて考えることが僕は好きだ。何だってできる。言い訳はできない。挫折も失敗も何もかも、時間軸を含めて考えると内省的な原因が見つかる。やらなかっただけじゃん。やれなかっただけじゃん。


将来だってそうだ。何だってできる。やらないだけじゃん。やれないだけじゃん。そうやって徐々に選択肢を狭めていくのが人生なのかもしれない。時間は可能性の源だ。


極めて優秀な人達が全速力で駆け抜けていくのを見て、僕も全速力で走りだす。方向は違う。だからこそ、価値がある。と自分に言い聞かせる。『僕はまだ全速力じゃない』なんて言わない。言えない。能力もないのに努力もしない。そんなの悲しいじゃん。まっ、勉強するのも行動するのも好きでやってることだから、『努力』って言葉は適切じゃないのかもしれないけどね。


自分と他人でダブルスタンダードを持っている。他人に自分の価値観は強制しない。どうでもいい。いろんな生き方があっていいじゃんと思う。僕の人生のプライオリティは君の人生のプライオリティじゃない。成長主義的な生き方をしていると、その外で過ごしている人達に魅力を感じることも多くなる。人間関係は補完しあうものだとつくづく感じる。牧歌的な雰囲気の人の魅力ってそんな感じなんだろう。


あっ、もう気づいてると思うけど、タイトルに意味はない。

成長したい人のための時間帯別の最適な勉強分野。

最近、自身の成長のための勉強に関する話題が僕とはてなの周りでちょっと白熱しているので、僕も少し思うところを書いてみます。


歳を重ねるにつれ自分自身に対する凡人感を強くするわけですが、そういう僕のような一般ピーポーが、世界の優秀な人達と競うためには、勤勉に学習し勉強の量と質を以って日々成長し続けなければなりません。とても資本主義的な考え方ですが、僕はこういう成長主義的な生き方は大好きです。


では、限られた時間でどのような勉強をするのが効率が良いのか。今回は時間帯別の最適な勉強法の紹介という視点で、僕なりの勉強の仕方を書き連ねてみます。というよりも、僕自身のためにきちんと僕用の時間帯別勉強法を言語化しておきたいだけです。


ひょっとすると他の方々には当てはまらない点もあるかもしれません。でも、時間帯で勉強法を変えるというのは、結構適度に目新しい視点かなぁと思います。ですので、ひょっとするとこれを読んでくださる誰かの役に立つかもしれません。とちょっと期待を込めつつではいってみましょう。

早朝。午前5時〜朝一番。目覚めと同時に始める勉強。

朝は冷静であるからこそ、意識が散漫になりやすいのが特徴です。だからこそ、朝は議論。判断力と情報収集力を必要とする作業を行います。例えば論文を書いたり、多角的・批判的に自分の主張を検証したりすると良いでしょう。


『そういえば、あれってどうなってるんだっけ?』、『こういう可能性って言及しなくていいんだっけ?』といったように、無駄に視野が広いので、その勢いで戦略や計画を練るのも良いでしょう。自分の欠点を見つけやすいのもこの時間。


基本的に、数学や科学などのハードサイエンスは午前中にやるべき。

朝食後。短時間でできる細切れ勉強。

朝食の後は、活動を始める前のちょっとした空き時間しか確保できないので、いつでも始めることができていつでもやめることができる勉強を行います。私は与えられた課題などの消極的なモチベーションで行う勉強や、あとは英語の音読と長文丸暗記などをこの時間でやっています。

日中。

何でも好きなことをすればいいと思います。日中に10分くらいの仮眠を大胆に取ることで、一日中ある程度のパフォーマンスを維持することができますよ。

深夜。

深夜は、判断力が鈍りがちになります。だからこそ、プログラムの実装など、わき目も振らず有無を言わせず勢いでごり押しするような作業に向いています。プログラマーズハイをうまく利用しましょう。頭が回らなくなればなるほど、コードが量産される。いい感じですね。


ここでいくつか注意点。コードのアルゴリズムなどの仕様的なものは事前に練っておきましょう。深夜の判断は間違っていることが多いです。コードの品質は翌日の午前中にチェックしましょう。往々にして、深夜に書いたコードは、すごく視野が狭いコードになっています。

午前2時〜早朝。鳥が目覚める頃。

リーディング。単純暗記。ここが今日のメインポイントと言っても過言ではないかもしれません。コードを書くのにも支障がでるほどに、判断力が鈍ってきた睡眠前ぎりぎりの状態には政治学や経済学等のソフトサイエンス分野の論文・書籍のリーディングがお勧めです。


この状態は、二度ほど眠気の襲来を乗り越えたその向こう側にある領域です。私はこの状態が一番好きだったりします。


人は判断力が極度に鈍っている状態だと、外の刺激に対して従順になりがちです。洗脳されやすい時っていうのも、こんな疲れて判断力が鈍っているような状態ですよね。


だからこそ、この状態で情報をインプットしておくと、メタ的な感覚も含めた知識を身に着けることができます。自身の内部に刻み込まれる知識といった感じでしょうか。このとき、私は基本的に特定のリズムを刻み続ける曲を小さなボリュームで無限ループしています。


今、こうやって書いてみて、本当に洗脳に近いなとしみじみと感じました。


こういった状態においては、視野が極端に狭く判断力もなく、もはや散漫になるほどの意識もないので、目の前にあるものに極端に執着します。また、睡眠は記憶を整理する効果があるので、その視点から考えても、睡眠のぎりぎり直前に憶えたいこと・身に着けたいことを頭と身体に詰め込んでおくのはメイクセンスですね。


つまり、ソフトサイエンスの知識は夜中〜早朝・徹夜明け辺りで詰め込むべきということです。

まとめ

上記の特徴を意識して生活リズムを形成します。僕の場合、曜日ごとに起床時間と就寝時間が固定されていて、うまくこれらの勉強を配分しています。


僕の日常生活はプログラム的というか、if文による例外処理の条件分岐的な感じになっていて、特殊なイベントや例外的なタスクが入らない限りは、毎週毎週、起床時間からシャワーを浴びる時間、朝食、仮眠、夕食、就寝と、ルーティンタスクのほとんどの時間が固定化されています。代わり映えしない生活最高!


そんな感じで、負担にならない勉強を組み込んでいくと、知らず知らずのうちに成長できるのではないかと、僕は期待しています。勉強大好きです。こういった時間的な切り分けを基礎にした学習をしていると、知的欲求が半端ないので、各分野を学習する『勉強時間』が来るのが毎日待ち遠しかったりします。モチベーションの維持にも一役買っていますね。

(付録)英語について。

僕も経験があるのですが、一度も海外に出たことのない人が英語の能力を上げるのはとても大変です。でもTOEFL CBT250レベルくらいなら、一年くらいでたどり着けるものです。


基本的に、英語に判断力は不要です。何が正しいか。何が間違っているか。何が適切な表現か。そんなことどうでもいい。


とにかく必要なのは膨大なインプットと適度なアウトプット。読んで読んで書いて聴いて読んで話して読んで書いて読んで読んで書いて聴いて話して読んで書いて聴いて話して聴いて話して読んでれば、自然に英語力は身につきます。


僕は田舎の高校に通っていてその頃はパソコンも持っていませんでした。そういった情報が極端に不足している状態でも、独学で高校三年生の頃には上記の英語力が身についていました。


みんな、言語に理屈を求めすぎ。効率性を求めすぎ。王道を探しすぎ。言語の勉強なんて適当なくらいが丁度いいんじゃないかな。


どうでしょうね。

08米大統領選挙を楽しむために持っておくと良い地図。

11月04日のアメリカ大統領選挙について

アメリカの大統領選挙が目前までせまっています。大統領選挙当日には、皆さんも赤と青に塗り分けられたアメリカ地図を何度も目にすることになるでしょう。ただやはり、自国民ではないので、パッと地図を見ただけでは、そこにどんなドラマがあったのか判断することは難しいですよね。選挙特番を見ている最中に頭に過ぎりそうな疑問をここで挙げてみましょう。

  • 勝負所はどの州なの?
  • 結果がわかっていない州はどっちが勝ちそうなの?
  • 結果がわかった州で、選挙に影響を与えそうな州は?
  • アメリカって価値観が分断されてるって本当?

そんな疑問に対する回答を導くために少し役立つ地図達

選挙はとてもデリケートなので、今回は私が地図を解釈して云々言うのはできるだけ避けます。ただ、上記で挙げたような疑問に対する回答をご自身で導く際に、少し役立つような地図をいくつかピックアップしてみましょう。

健康保険なしで生活している家庭の州別割合(2002年)

オバマ候補が、ヘルスケア問題について何度も何度も語っていますが、地図からその理由は読み取れるでしょうか。

貧困層の割合

富裕層の多い州と貧困層の多い州というのは、アメリカは明確にわかれています。富裕層の多い州はどちらに投票していますか?貧困層の多い州はどちらに投票していますか?あなたの最初に抱いていた印象と違いはありますか?もし違いがある場合は、なぜだと思いますか?

Liberal & Conservative

リベラルな人が多い州と保守が多い州で投票行動はどのように違うのでしょうか?あなたの持っていた印象との違いはありますか?

最終学歴が大学卒業以上の人の割合

インテリ階級の投票行動は?それは、他の要素(保険、収入、リベラル等)と比べて共通性、関連性はありますか?そこからどのような事実が浮かびあがってきますか?

100,000あたりの殺人事件数

凶悪犯罪の多い地域と上記の他の要素との関連はありそうですか?もし、関連性があると答えた場合、それは本当に関連性があると思いますか?それが投票行動にどういった影響を及ぼしていると思いますか?

2000年の投票行動

2000年の大統領選挙で、民主党候補のゴアに投票した州(赤)とブッシュに投票した州(白)をあらわした地図です。今まで見てきた地図と並べてなにかわかることはありますか?ここから08年大統領選挙を予想することができますか?民主党共和党の典型的な支持者とはそれぞれどんな人達だと思いますか?それは、あなたが抱いていた印象との違いはありますか?もし印象が変わった場合、なぜそういった印象を持っていたのだと思いますか?メディア等の影響はどうですか?

メディア主導型の選挙はここまで来た

アメリカ大統領選挙がコマーシャル合戦であることは、日本でもほとんどの方が認識しているところだと思いますが、先日の水曜日(?)くらいにオバマ候補がインフォマーシャル(information + commercial = informercial)と呼ばれる30分にも及ぶ選挙特番を複数メディアで放映しました。

これは次の日のAmerican Politicsのクラスでも大変な話題になっていて、これからの次世代型の選挙活動のあり方の一つのモデルとなる可能性のある出来事だったかもしれません。その一方で、25%を超える有権者がすでにearly voting制度を使い投票を終えているとも言われています。ですので、informercial自体が選挙に与える影響は小さいのかもしれません。